平成27年度 青梅市立総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 760 188 284 417 704 944 2072 2885 1562 280
【病院指標の共通の定義(集計における約束事)および諸注意】
・平成27年4月1日から平成28年3月31日の間に退院した患者さんが集計の対象です。
 ただし、以下の場合は集計から除外しています。
 -1 入院した後、24時間以内に死亡した場合
 -2 当院の精神病棟のみの入院であり、一般病棟に一度も入院していない場合
 -3 自然分娩など、保険診療以外(自費や自賠責保険など)の場合、または保険診療以外が例外的に混在する場合
・年齢は、入院した時点(入院当日)で集計しています。
・ハイフン(-)であるものは、症例数が10未満のため、記載を省略しています。また、付随する当院のデータも併せて省略しています。
・各指標において「患者用パス」とあるものは、後日掲載を予定していますが、掲載日は未定です。


【この指標の定義】
・年齢区分において、例えば「10~」は10歳以上20歳未満を指します。
・年齢階級「90~」は、入院時点の年齢が90歳以上すべてとなります。

【解説】
 60歳以上の患者の割合が全体の6割を超え、当院のある西多摩地域の高齢化を反映する結果となりました。
 一方で、10歳未満の患者数が比較的高くなっており、このうちの約3割が周産期に発生した病態および先天性の疾患によるものです。
 これは、当院が新生児の入院に対応していること、東京都周産期連携病院としてリスクのある妊婦を受け入れていることが、数字として示されていると言えます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 176 17.02 14.34 11.36 73.4
040040xx99100x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 122 3.35 3.29 0.82 69.9
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 113 21.07 21.69 29.2 79.6
【解説】
 呼吸器内科においては、西多摩地域全体の高齢化の影響からか「誤嚥性肺炎(加齢に伴う嚥下力低下から発症するもの)」(症例数3位)が増加しました。
 また、当院は西多摩地域では数少ない「肺がん」の診断、治療が可能であり、抗がん剤治療においても外来、入院ともに実施可能な体制を整えています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2 なし 76 10.43 11.98 3.95 70.39
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 71 12.32 10.93 7.04 74.2
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 46 8.85 7.91 4.35 58.96
【解説】
 消化器内科では、肝疾患、胆道疾患や上下消化管疾患など積極的に受入れを行っています。
 大腸ポリープに対する内視鏡的切除は、現在は日帰りでの実施を主としていますが、切除前の患者さんの状態などにより、入院治療となる場合があります。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 284 3.21 3.07 0.35 68.62
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2 なし 170 5.41 5.68 0 62.98
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 146 21.58 18.3 13.7 81.54
【解説】
 循環器内科では虚血性心疾患および不整脈に対し、心臓カテーテル治療を積極的に行っています。
 患者さんに対する侵襲性も低いため、予定入院では3~7日程度の比較的短期での治療が可能となっています。
 一方で緊急入院となった患者さんは、年齢や状態などから慎重に判断する必要があり、長期の入院となることがあります。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 87 24.09 18.08 60.92 72.7
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 69 19.3 15.8 42.03 71.84
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 49 11.84 7.03 18.37 68.45
【解説】
 神経内科では、特に脳梗塞の患者さんを多く診てします。
 現在は、発症後できるだけ早期にリハビリテーションを開始し、最終的に自宅療養ができるよう、専門病院に転院した上でリハビリテーションを継続することが多くなっています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 41 15.32 13.64 4.88 69.41
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 40 17.35 15.39 0 66.03
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 33 12.52 12.6 3.03 74.42
【解説】
 腎臓内科では、血液透析の準備・導入、シャントトラブルなどの際の入院が主となっています。
 定期的な血液透析については、基本的に患者さんの自宅近隣の透析専門クリニックにおいて継続していただき、当院が持つ入院機能との分化をはかってします。
内分泌・糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xxxxxxxx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 177 10.71 15.35 1.13 61.77
100180xx99000x 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 29 4.03 6.55 0 56.21
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 20 16.6 14.2 20 53.65
【解説】
 内分泌糖尿病内科では、糖尿病の教育を目的とした入院を多く受け入れています。
 また、その他の内分泌疾患に対しても幅広く対応しており、緊急入院や検査入院にも対応しています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 75 16.92 17.69 2.67 70.2
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 2あり 48 32.9 43.59 2.08 65.27
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 36 24.06 36.93 2.78 70.69
【解説】
 血液内科では、リンパ腫の患者さんが多く入院しており、このような血液疾患に対応できる病院は西多摩地域でも多くありません。
 近年の抗悪性腫瘍剤の進歩もあり、全国的に1回の入院日数が減少しており、また外来における投与が可能なものもあるため、患者さんのQOL(生活の質)が上がっています。
リウマチ科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2 なし 62 20.39 18.15 3.23 53.92
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 20 17.85 14.34 0 78.25
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2 なし 15 10.53 14.9 0 68.27
【解説】
 リウマチ科では、関節リウマチやSLE(全身性エリテマトーデス)を始め、多様な病態の患者さんを受け入れしています。
 原因となる疾患から別の疾患を罹病した場合も、リウマチ科と他の診療科において積極的に連携して患者さんの治療にあたります。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 50 17.22 17.41 6 71.84
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 42 6.17 6.96 0 63.05
060150xx03xx0x 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 定義副傷病 なし 40 5.05 5.56 0 36.98
【解説】
 外科では、ここに挙げられている以外の消化器系手術、血管手術など非常に幅広い疾患に対応しています。
 また、近年では腹腔鏡を使用した手術にも積極的に取り組んでおり、患者さんのニーズに応えられるよう努めています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 48 21.94 19.32 54.17 69.44
010040x199x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 27 26.85 21.2 59.26 72.59
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 16.25 7.52 29.17 57.5
【解説】
 脳神経外科では、手術の実施はもちろんのこと、患者さんの状態や年齢、ご家族の意向も踏まえ、保存的治療(手術を実施しないこと)も行っています。
 また、脳疾患を扱う神経内科同様に転院する割合が高く、転院先でリハビリテーションを行い、機能回復を目指す患者さんも多くいらっしゃいます。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 40 15.9 13.03 2.5 72.05
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 12 13.08 9.68 0 27.58
160450xx99x1xx 肺・胸部気管・気管支損傷 手術なし 手術・処置等2 あり - - 11.34 - -
【解説】
 呼吸器外科では、肺の手術を行っています。
 特に肺の悪性腫瘍に対する手術の割合が高く、呼吸器内科と緊密な連携をとり、術後のフォローをしています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0111xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等1 1,2あり 手術・処置等2 1あり 19 24.05 28.59 5.26 70.11
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 11 22 25.69 0 66.55
050080xx0111xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 1あり - - 38.99 - -
【解説】
 心臓血管外科では、循環器内科と連携し、カテーテル治療の適応ではない外科手術が必要な患者さんに対して開胸手術を中心に行っています。
 術後のフォローについても循環器内科と連携し、また入院病棟も基本的には循環器内科と同一のため、患者さんが安心して治療を受けられる環境となっています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 79 32.05 28.7 59.49 79.82
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 27 5.41 5.7 3.7 54.74
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病 なし 16 20.75 21.52 37.5 74.31
【解説】
 整形外科では、大腿骨や股関節の骨折に対する手術を多くおこなっています。
 このような症例はご高齢の方が多いため、半数以上の患者さんはリハビリテーションが充実した病院に転院し、機能回復をはかっています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 89 9.08 9.94 0 32.84
120140xxxxxxxx 流産 59 2.08 2.34 0 32.78
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 46 9.11 10.18 0 45.37
【解説】
 産婦人科では、妊産婦さんを多く受け入れしてします。保険診療ではないためここに挙げられていない自然分娩の妊産婦さんを含め、帝王切開をする妊産婦さん、また残念ながら流産となってしまった妊産婦さんなどに対して、当院では受け入れ体制を十分確保しています。
 また、症例数3位となった「子宮筋腫」など良性子宮腫瘍への対応を初め、婦人科疾患に対しても適切に対応しています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし - - 11.97 - -
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2 なし - - 18.15 - -
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2 なし - - 18.99 - -
【解説】
 皮膚科では、入院治療の主担当科となることは少なく、他の診療科に入院している患者さんの皮膚疾患管理・サポート役が多くなっています。
 特に、ご高齢の方は、「褥瘡(じょくそう)」、いわゆる床ずれから感染して重大な疾患に繋がることもあり、その役割は決して小さくありません。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 82 6.3 5.91 0 61.6
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 80 10.18 7.59 0 73.69
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 その他の手術あり 定義副傷病 なし 49 6.84 6.9 2.04 63.22
【解説】
 泌尿器科では、入院治療においては尿管や腎臓の結石除去、また膀胱がんに対する手術などについて多くの症例があります。
 また、集計方法からここに挙げられていない前立腺に対する検査入院や、近年は腹腔鏡を使用した手術についても対応しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x1xxx0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳未満) 手術・処置等2 なし 128 5.45 5.72 0 1.98
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 80 6.29 6.17 0 0
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 73 4.78 6.31 2.74 3.66
【解説】
 小児科では、産婦人科と緊密に連携し、当院で出産された未熟児や早産児に対して十分な体制をとっています。
 また、RSウイルスやマイコプラズマなどが原因となる肺炎や気管支炎、また喘息の患者さんなど、小児期の幅広い疾患について受け入れをしています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020360xx97xxxx 眼球の障害 手術あり - - 13.43 - -
020280xx99xxxx 角膜の障害 手術なし - - 16.47 - -
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし - - 2.72 - -
【解説】
 眼科では、ここに挙げられていない白内障の患者さんの入院治療を多くおこなっています。
 白内障の外来手術を行う医療機関は多くありますが、入院治療することにより十分なケアを提供できる体制を整えています。
耳鼻いんこう・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 48 5.67 7.27 0 40.13
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 29 4.07 5.53 0 39.34
030250xx970xxx 睡眠時無呼吸 手術あり 手術・処置等1 なし 24 10.58 8.77 0 6.88
【解説】
 耳鼻咽喉科・頭頸部外科では、多くの扁桃腺疾患(扁桃炎、扁桃周囲膿瘍など)の患者さんを入院で受け入れしています。
 ここに挙がっている症例以外では、頭頸部がんの手術や化学療法にも積極的に対応しています。
精神科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 3.58 - -
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2 なし - - 18.99 - -
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 21.69 - -
【解説】
 精神科では、入院の目的が、精神疾患の治療を目的とした入院と、精神疾患がある患者さんに対する身体的な治療を目的とした入院に大別できます。
 ここで挙げているものは、身体的な治療が必要な患者さんが、精神科以外の診療科に入院している一般病棟から、精神科のある精神病棟に転科転棟したものとなっています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 29 2.28 3.58 0 47
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 19 1.84 7.52 0 32.79
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 17 3.71 5.31 5.88 72.65
【解説】
 救急科は、救急外来から緊急入院する場合に専門の診療科に橋渡しをする役割となることが多く、ここに挙げられた数字以上の患者さんを診ています。
 そのため、救急科として退院していく多くは、短期間での入院となっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 51 13 11 62 14 41 1 7
大腸癌 34 36 42 40 19 31 2 7
乳癌 20 19 - - - 1 7
肺癌 31 16 52 123 110 69 1 7
肝癌 - 13 - - - 66 2 5
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【この指標の定義】
・延患者数で集計しています。そのため、期間中に同じ患者さんが同じ癌で入退院を繰り返しすとき、退院した回数分の集計をしています。
・検査入院を含め、病期分類が確定前に退院するときは【不明】の集計となります。

【解説】
・胃癌は、【Ⅰ期】で内視鏡的切除の適応となること、また【Ⅳ期】は化学療法による入退院を繰り返すなどで患者数が多く、【Ⅱ期】、【Ⅲ期】が少ないという特徴ある結果となりました。
・大腸癌は、胃癌とは異なり、各ステージ同じような数値となっています。なお、大腸癌については「大腸癌取扱い規約・第7版」により病期分類を行っています。
・乳癌は、当院の入院治療の主体が外科手術適応の患者さんであることから、【Ⅰ期】、【Ⅱ期】が多い結果となりました。
・肺癌は、治療開始の時点で遠隔転移の割合が高いこと、また化学療法の入退院を繰り返すことなどから、【Ⅳ期】が突出して多い数値となっています。なお、【不明】の割合が高いのは、肺組織を一部採取する検査入院が多いためと考えられます。
・肝癌は、当院では抗がん剤を動脈から注入する治療が多く、この治療は局所再発にも適応があることから、【再発】割合が高い結果となりました。

 当院は、「地域がん診療連携拠点病院」として様々ながんの治療を積極的に行っており、手術だけでなく、化学療法や放射線治療も行っています。
 また緩和ケアについても、専任の医師、看護師およびケースワーカー等の多職種で構成されたチームが中心となり、悪性疾患と告知されたときから始まる「全人的な」サポートを行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
重症度 0 26 12.5 57.81
重症度 1 68 17.18 71.72
重症度 2 69 17.67 77.13
重症度 3 29 18.31 81.38
重症度 4 - - -
重症度 5 - - -
不明 - - -
【この指標の定義】
 ・成人(20歳以上)の患者さんが集計の対象です。
 ・「市中肺炎」とは、普段の生活の中で罹患した肺炎を指し、入院後48時間以降に新たに出現する「院内肺炎」と区別されます。
 ・重症度は、日本呼吸器学会による「市中肺炎ガイドライン」の重症度システム(A-DROP)に基づき分類しました。
  A-DROPとは、
  1 Age(年齢)         男性70歳以上、女性75歳以上
  2 Dehydration(脱水)   BUN 21mg/dL以上または脱水あり
  3 Respiration(呼吸)    SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
  4 Orientation(見当識)  意識障害あり
  5 Pressure(血圧)      収縮期血圧90 mmHg以下
の頭文字を取ったもので、これら5つの因子をそれぞれ評価し、判定します。
 なお、因子に1つでも不明があると、重症度は「不明」の集計になります。

【解説】
 症例数としては重症度1,2がピークとなっており、重症度4、5で10未満となっています。
 重症度が上がるにつれ、平均在院日数、平均年齢ともに上がっていることから、年齢を重ねることと重症化に一定の関係があることが伺われます。
 そのため、諸症状(咳、痰、胸痛、呼吸困難など)が現れたときは、早めに医療機関を受診することをお勧めします。

 「市中肺炎」の治療は適切な抗菌薬の選択が重要になりますが、当院では多職種で構成する抗菌薬適正使用部会を中心に適切な使用を推進しています。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 17 5.12 70.12 5.88
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 193 23.5 72.61 51.42
その他 19 24.05 74.63 4.72
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
【この指標の定義】
・脳梗塞に関連するICD-10で退院した患者さんが集計対象です。
 ICD-10とは『国際疾病分類・第10回修正版』のことであり、死亡や疾病のデータの体系的な分析・解釈および比較を行うためにWHO(世界保健機関)により1990年に採択された国際基準です。
 なお現在は、2003年に改定されたICD-10(2003年改訂版)を使用しています。

【解説】
 脳梗塞とは、脳の血管が詰まったり、何らかの原因で脳の血のめぐりが正常の5分の1から10分の1程度に低下し、その結果、脳組織が酸素欠乏や栄養不足に陥った状態のまま、ある程度の時間が経過した結果、その部位の脳組織が壊死(梗塞)してしまったものをいいます。
 脳梗塞は、発症からどれだけ迅速に治療およびリハビリテーションを開始できるかにより、その後の日常生活動作(ADL)に影響を及ぼします。当院での治療後は、重症度に応じて自宅退院、回復期リハビリテーション専門病院への転院に移行などとなり、その際は地域の関連施設と連携・調整をはかっています。

 一過性脳虚血発作は、脳に行く血液の流れが一過性に悪くなり、運動麻痺や感覚障害などの症状が現れるものの、24時間以内、多くは数分以内にその症状が完全に消失するものを言います。そのため、入院期間は脳梗塞と比べて短いものですが、脳梗塞の前触れ・危険信号として非常に重要です。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。) 等 - - - - -
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他) - - - - -
K509-4 気管支瘻孔閉鎖術 - - - - -
※呼吸器内科では、手術行為は行いません。ここで挙がっているものは、他の診療科に実施を依頼したもの、または患者さんの一入院における転科前に他の診療科で実施したものとなります。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 等 125 0.4 1.58 0.8 67.12
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 88 1.42 12.53 5.68 74.86
K654 内視鏡的消化管止血術 等 73 1.77 10.71 6.85 69.32
【解説】
 手術数1位は、結腸(直腸を除く大腸の大部分)にあるポリープを内視鏡的に切除する手術となりました。現在、このポリープ切除の大部分が日帰り(外来)実施に移行しており、入院実施の件数としては、前年(26年)度から60%近く減少しました。
 その他では、閉塞性黄疸に対する内視鏡手術が手術数2位、出血性の胃潰瘍などに対する内視鏡手術が手術数3位となっています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 133 2.02 2.56 0 64.05
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 等 112 4.14 4.13 1.79 69.99
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 84 0 13.87 3.57 67.04
【解説】
 不整脈に対するカテーテル治療が、循環器内科では手術数1位となりました。この分野では、西多摩医療圏での当院の手術数は非常に多くなっています。
 手術数2位は狭心症や陳旧性心筋梗塞に対する「予定入院」手術であり、手術数3位は急性心筋梗塞に対する「緊急入院」手術となっています。
 循環器内科では予定、緊急問わず、カテーテル治療・手術を行う体制を確保しています。
神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 等 - - - - -
K620 下大静脈フィルター留置術 - - - - -
K7182 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの) - - - - -
※神経内科では、手術行為は行いません。ここで挙がっているものは、他の診療科に実施を依頼したもの、または患者さんの一入院における転科前に他の診療科で実施したものとなります。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 等 60 5.95 9.08 3.33 68.78
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 24 0.5 4.5 0 69.5
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
【解説】
 腎臓内科では、入院では慢性腎不全に対する治療が大半を占めているため、手術数1位、2位ともに血液透析に使用する内シャントに関連する手術となりました。
 また、症例数が10未満ではありますが、腹膜透析を実施するための「連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術」が手術数3位となっています。
内分泌・糖尿病内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K171-2 内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術 - - - - -
K0023 デブリードマン(3000cm2以上) - - - - -
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
※内分泌糖尿病内科では、手術行為は行いません。ここで挙がっているものは、他の診療科に実施を依頼したもの、または患者さんの一入院における転科前に他の診療科で実施したものとなります。
血液内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6261 リンパ節摘出術 長径3センチメートル未満 等 - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K654 内視鏡的上部消化管止血術 等 - - - - -
※血液内科では、手術行為は行いません。ここで挙がっているものは、他の診療科に実施を依頼したもの、または患者さんの一入院における転科前に他の診療科で実施したものとなります。
リウマチ科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) - - - - -
K013-22 全層植皮術(25cm2以上100cm2未満) - - - - -
K006-41 皮膚腫瘍冷凍凝固摘出術(長径3cm未満の良性皮膚腫瘍) - - - - -
※リウマチ科では、手術行為は行いません。ここで挙がっているものは、他の診療科に実施を依頼したもの、または患者さんの一入院における転科前に他の診療科で実施したものとなります。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 等 150 1.65 2.12 0 65.97
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 61 1.36 4.28 0 61.38
K7193 結腸切除術 悪性腫瘍手術 等 44 5.73 11.66 2.27 71.52
【解説】
 手術数1位は鼠径ヘルニアの手術でした。鼠径ヘルニアについては、原則として3泊4日入院となっています。
 手術数3位の結腸(直腸を除く大腸の大部分)がんは開腹手術を多く実施していますが、腹腔鏡手術も実施しています。主治医が、患者さんの状態や病気の進行度等を勘案し、患者さんと相談の上で決定します。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 30 1.13 14.53 16.67 77.57
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング 1箇所 22 0.82 47 54.55 65.91
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの) 脳内のもの 14 0.21 43.86 71.43 54.43
【解説】
 手術数1位の慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術は、緊急で行う場合もありますが、慢性期を外来で経過観察しつつ、実施の必要性が生じたときに入院して行う場合が多くなっています。
 一方で、手術数2位の脳動脈瘤頸部クリッピングや、3位の頭蓋内血腫除去術など、緊急性が高い手術にも十分対応可能な体制を整えています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5143 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 等 26 3.15 16.81 3.85 73.73
K5131 胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの) 等 13 6.92 5.15 0 28.77
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 - - - - -
【解説】
 呼吸器外科の手術数1位は開胸における肺がん手術、3位は胸腔鏡を使用した肺がん手術となっています。患者さんの肺がんの大きさや状態などから手術方法を決定していきます。
 手術数2位は、主に気胸に対する胸腔鏡を用いた手術です。自然気胸は若年層の男性が発症しやすく、そのため患者さんの平均年齢が低くなっています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの) 2吻合以上のもの 等 20 7.4 16.55 5 70.85
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術 2吻合以上のもの 等 11 7.82 19.27 0 66
K5551 弁置換術 1弁のもの 等 - - - - -
【解説】
 心臓血管外科における手術数1位、2位は狭心症や心筋梗塞に対する手術となっており、主に循環器内科におけるカテーテル治療の適応外となった患者さんに対して実施しています。
 手術数3位は、僧房弁、大動脈弁、三尖弁の機能不全、いわゆる心臓弁膜症に対する手術となっており、ここに挙がっていない手術を含め、これらの疾患に対しても十分な体制を整えています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 66 3.94 23.35 50 76.38
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 等 30 1.5 11.1 6.67 54.9
K0811 人工骨頭挿入術(股) 等 24 5.29 26.38 58.33 77.96
【解説】
 ご高齢の方が自宅などで転倒し、大腿骨や股関節の骨折をされることから、手術数1位と3位の実施が多くなっています。
 手術数2位は待機的手術の場合も多く、また受傷年齢がやや低いことや、受傷部位から入院リハビリテーションの必要性が低い患者さんが多いため転院率が低く、自宅への早期退院が多くなっています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 等 95 5.01 6.75 0 32.83
K877 子宮全摘術 71 2.11 7.34 0 49.59
K9091 流産手術 妊娠11週までの場合 51 0 1 0 32.59
【解説】
 帝王切開術については、やむをえず緊急に行うもの、予定して行うもの、この2つに大別できます。
 ここでは選択帝王切開が1位に挙がっていることから、「前回の出産時に帝王切開をおこなった妊産婦さんが今回も行う」という場合が多いものと考えられます。
 その他、手術数2位の子宮全摘術は「子宮筋腫」や「子宮体がん」に対して、手術数3位の流産手術は残念ながら「流産」となった場合における妊産婦さんへの処置となります。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
※皮膚科では、入院において手術行為を行うことは極めてまれであり、本症例は泌尿器科に入院の上で実施され、後に皮膚科に転科し退院となったものです。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 等 82 1.39 4.21 0 60.98
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 その他のもの 等 80 1.91 7.29 0 73.4
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 71 0.79 4.44 0 65
【解説】
 尿管結石、腎結石は水腎症を引き起こすことも多く、手術数1位と3位の手術を同時に行う患者さんも多くなっています。
 膀胱がんは膀胱内の局所再発率が高く、また早期発見で浸潤性ではないことが多いため、手術数2位の手術が多く行われます。年度内に複数回実施した患者さんもいらっしゃいます。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの - - - - -
K7151 腸重積症整復術 非観血的なもの - - - - -
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの - - - - -
【解説】
 小児科では、観血的、いわゆる外科的な手術は行いません。ここに挙げられたものは、診療報酬上「手術」と分類されたものとなります。
 手術数1位、3位は、生後すぐに泣き声が弱い、自発呼吸に乏しいなどの場合はこの行為の適応となります。
 手術数2位は、腸の一部が腸の中に重なって入り込んでしまう状態、「腸重積症」に対して行われる整復行為です。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 239 1.02 2 0.84 76.79
K239 眼球内容除去術 - - - - -
- - - - - - -
【解説】
 眼科では、入院において白内障の手術を行っています。入院は3泊4日であり、術後翌々日の退院となるため、患者さんに十分なケアが可能となっています。
耳鼻いんこう・頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 45 0.38 3.91 0 41.31
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 等 31 1.94 8.16 0 20.87
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 等 17 1.94 2.88 0 62.71
【解説】
 耳鼻咽喉科・頭頸部外科における手術数1位の扁桃周囲膿瘍切開術は、ほとんどが緊急的に切開・排膿を実施するものであり、その後抗生剤治療を経て退院となります。
 手術数2位の口蓋扁桃手術(摘出)は小児に対しても実施するため、平均年齢が手術数1位と大きく異なる結果となりました。
 手術数3位の内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型は、慢性副鼻腔炎に対する治療であり、入院期間はそれほど長くありまません。
精神科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの - - - - -
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 等 - - - - -
K7212 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル以上 - - - - -
※精神科では、手術行為は行いません。ここで挙がっているものは、一入院における精神科への転科転棟前に他診療科で実施したものとなります。
救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) - - - - -
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
※救急科では、手術行為として、K000創傷処理など一部実施することがありますが、この報告では集計対象外とされるものです。
 ここでは、他の診療科に実施を依頼したものであり、かつ諸々の事情から救急科のまま退院した患者さんが集計されています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 44 0.44
異なる 30 0.3
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 72 0.71
異なる 10 0.1
【この指標の定義】
・DPCの6桁がそれぞれのコードで退院した患者さんが集計対象となります。
・入院契機が「同一」とあるものは、入院する理由となった傷病名と退院時の傷病名が原則として同一であるもの、「異なる」とあるものは、入院する理由となった傷病名と退院時の傷病名が異なるものを指します。

・「播種性血管内凝固症候群(DIC)」は,基礎疾患の存在下に全身性持続性の著しい凝固活性化をきたし,細小血管内に微小血栓が多発して臓器不全、出血傾向の見られる重篤な病態です。
・「敗血症」は、肺炎や腎盂腎炎など生体のある部分で感染症を起こしている場所から血液中に病原体が入り込み、重篤な全身症状を引き起こす症候群です。
・「その他の真菌感染症」は、酵母やカビなどが肺や皮膚から感染し、臓器感染に至っても日和見感染症の色彩が強いこと、診断が困難であることなどから、致命率が高い病態です。
・「手術・処置等の合併症」は、病院での治療後に、それらの行為が原因となって起こることがある病気です。たとえば、胃の手術を行った後に腸閉塞や出血を起こすことなどが該当します。

【解説】
「敗血症」が全体で0.74%となっています。
 これは、入院時にすでに敗血症をきたすほど重篤となっている、または入院中に他の疾患から敗血症に至るなど、高齢で回復力が衰える患者さんが多くなっています。診療科の偏りなどは特に見られません。

「手術・処置等の合併症」が全体で0.81%となっています。
 このうち約4割(82件中37件)は血液透析のためのシャント造設(シャントとは血液が本来通るべき血管と別のルートを流れる状態。その状態を手術で造ることをいう)後、血管が狭窄や閉塞した状態を解除するものです。
 シャント造設後、患者さんが適切に管理している場合であっても生じるものであり、当院では他医療機関からの紹介において、このような患者さんを多く受け入れしています。
 なお、この「手術・処置等の合併症」に含まれるものは多岐にわたるため、以下にICD-10コード、名称、件数等を詳細に示すのでご参照ください。

 T810・手術、処置等に合併する出血
   ┣ 後出血 ・・・ 10件(「同一」8件、「異なる」2件)
   ┗ 生検後出血 ・・・ 2件(「同一」2件、「異なる」0件)
 T813・手術、処置後の創部離開
   ┣ 手術創離開 ・・・ 1件(「同一」1件、「異なる」0件)
   ┣ 術後閉鎖性尿管損傷 ・・・ 2件(「同一」2件、「異なる」0件)
   ┗ 縫合不全 ・・・ 1件(「同一」1件、「異なる」0件)
 T814・手術、処置後の感染症
   ┣ カテーテル敗血症 ・・・ 1件(「同一」1件、「異なる」0件)
   ┣ 骨盤部感染性リンパのう胞 ・・・ 1件(「同一」1件、「異なる」0件)
   ┣ 手術創部膿瘍 ・・・ 1件(「同一」0件、「異なる」1件)
   ┣ 術後感染症 ・・・ 2件(「同一」1件、「異なる」1件)
   ┣ 術後髄膜炎の疑い ・・・ 1件(「同一」1件、「異なる」0件)
   ┣ 術後創部感染 ・・・ 2件(「同一」2件、「異なる」0件)
   ┣ 術後敗血症 ・・・ 1件(「同一」0件、「異なる」1件)
   ┗ 術後腹腔内膿瘍 ・・・ 2件(「同一」2件、「異なる」0件)
 T818・手術、処置後のその他合併症
   ┗ 術後合併症 ・・・ 1件(「同一」1件、「異なる」0件)
 T827・心臓、血管の挿入物等の感染症
   ┣ ペースメーカー植え込み後感染症 ・・・ 2件(「同一」2件、「異なる」0件)
   ┣ ペースメーカー植え込み後感染症の疑い ・・・ 2件(「同一」2件、「異なる」0件)
   ┗ 移植人工血管感染 ・・・ 1件(「同一」0件、「異なる」1件)
 T828・心臓、血管の挿入物等のその他合併症
   ┣ 透析シャント狭窄 ・・・ 20件(「同一」19件、「異なる」1件)
   ┗ 透析シャント閉塞 ・・・ 17件(「同一」16件、「異なる」1件)
 T840・体内人工関節の機械的合併症
   ┗ 人工股関節脱臼 ・・・ 3件(「同一」3件、「異なる」0件)
 T845・体内人工関節の感染症
   ┗ 人工股関節感染 ・・・ 1件(「同一」1件、「異なる」0件)
 T850・脳室頭蓋内シャントの機械的合併症
   ┣ VPシャント機能不全 ・・・ 1件(「同一」0件、「異なる」1件)
   ┗ VPシャント機能不全の疑い ・・・ 2件(「同一」1件、「異なる」1件)
 T857・その他の体内挿入物の感染症
   ┗ CAPD腹膜炎 ・・・ 4件(「同一」4件、「異なる」0件)
 T886・適正に投与した薬物の反応
   ┗ 薬物性ショック ・・・ 1件(「同一」1件、「異なる」0件)
更新履歴
2016/09/30
平成27年度 青梅市立総合病院 病院指標 公開